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「Threads(スレッズ)」とは、InstagramやFacebookの運営会社であるMeta(メタ)社が2023年7月にサービス開始をした話題の新SNSです。
しかし、同じくテキスト型SNSとして有名なTwitterを運用している人は「Twitterとの機能の違いは?」「今後はどちらをメインに運用すべきか?」と悩むものです。
本記事では、CX・マーケティングのプロフェッショナルである筆者が実際にThreadsを利用した体験をもとに「ThreadsとTwitterの違い」を徹底比較して解説していきます。
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早速ですが、ThreadsとTwitterの違いを機能観点ごとに一覧表で整理してみました。
それでは、各機能ごとにThreadsとTwitterの違いが多い部分を特に比較検証してみましょう。
ThreadsとTwitterを比較する上で最も特徴的なのが運営会社のオーナーです。
Threads:マークザッカーバーグ
ThreadsのMetaの創業者はマークザッカーバーグ(Mark Elliot Zuckerberg)は、ハーバード大学在籍中にSNSサイト「Facebook」を立ち上げたSNS会のパイオニアです。
現在は、Facebook・Instagram・Threadsと世界に大きな影響を与えるSNSを運営するMeta Platform,IncのCEOとなっています。
Twitter:イーロンマスク
Twitterのオーナーであるイーロン・マスク(Elon Reeve Musk)は、PayPal、テスト、ボーリング・カンパニー・OpenAIなどを共同設立している実業家です。2022年10月にTwitterの買収を行い、SNS業界に激震を走らせました。
イーロン・マスクはSNSだけでなく、宇宙開発企業・自動運転・AIなど幅広い業界知見を有し前人未踏の個人資産3,000億ドルをもつビリオネアとしても有名です。
マークザッカーバーグもイーロン・マスクも世界を代表する実業家であり、今後競合しあうThreadsとTwitterの経営戦略の闘いに注目が集まります。
また、Instagramの責任者であるアダム・モッセリ氏はThreads内でTwitterとの位置づけをこう語っています。
The goal isn’t to replace Twitter. The goal is to create a public square for communities on Instagram that never really embraced Twitter and for communities on Twitter (and other platforms) that are interested in a less angry place for conversations, but not all of Twitter.
Politics and hard news are inevitably going to show up on Threads – they have on Instagram as well to some extent – but we’re not going to do anything to encourage those verticals.
Mosseri の Threadsより
目標はTwitterに取って代わることではなく、Twitterを受け入れらないInstagramのコミュニティと、怒りの少ない会話の場(a less angry place for conversations)を求めるコミュニティの場にすると言っています。
「TwitterとThreadsは被るからどちらの運用をすればいいか?」と悩む企業や個人のSNS担当者や広報担当者も、ThreadsはTwitterとは違うプラットフォームであると認識し、打つべき施策やコンテンツを考えなければいけませんね。
Threadsの運営会社はMeta Platform社(旧称Facebook)、Twitterの運営会社はX社(旧Twitter社)になります。
Threads:Meta Platform
Meta(旧称facebook社)は、ソーシャルメタバース企業として2021年にFacebookから社名変更した企業です。
Facebook、MessengerなどのSNSプロダクトサービスを開発・提供し、Instagram、WhatsApp、Oculus VRを買収し、今やSNS界の巨頭になっています。
Twitter:X corp.
X corp(エックスコープ)は、イーロンマスクが所有するXホールディングスの完全子会社であり、2022年10月にイーロンマスクがTwitterを買収し合併し設立された会社です。
前身はTwitter,incでしたがもはやその名前は消滅し、SpaceX・Model Xなどイーロンマスクが好きな「X」を象徴した企業名になっています。
MAUとは、Monthly Active Usersの略称で月あたりのアクティブユーザー数を示す指標で、ソーシャルメディア・アプリなどのSNSでよく使われます。
Threads:世界7,000万人
Threadsのユーザー数は世界で7,000万にを超えたと言われています。
2023年7月にサービスを開始し、わずか数日で1億人台に乗るスピード感は今後の期待感を高めます。一方で、国内ユーザー数や、MAUはまだサービス開始時期のため正確には検証・発表されていません。
Twitter:世界3億3,300万人、国内4,500万人
TwitterのMAUは世界3憶3,300万人、国内4,500万人と言われています。
テキスト型会話アプリでは世界最大規模であり、Threadsが存在していない時代は1強時代ともいえる主戦場でったかもしれません。
ご参考として、他SNSであるLine・Instagram・Facebook・Youtube・Tiktokも含めて国内のMAUを比較した表が下記となります。
ご覧のように、Twitterは国内ではTwitterの存在が多いことがわかりますが、次いでInstagram・FacebookのThreadsの運営会社であるMeta社が連携強化により勢いを増すことが想定できます。
対応デバイスでは、Threadsは現在スマホ(iOS、Android)のみ使用可能となっており、TwitterはPC版も利用可能です。
Threads:スマホ対応のみ
Threadsは現在、スマホのみの対応です。
Twitter:スマホ対応・PC対応
Twitterはスマホ・PC両方対応可能です。
テキストベースの会話アプリの主機能である投稿機能ですが、文字数制限に違いがあります。
Threads:500文字以内
実際にThreadsの文字数を見てみましょう。「Threadsの機能のまとめ・・・できない。」まででちょうど140文字にしています。ご覧のようのThreadsでは、3.5回ほど繰り返せることがわかります。
Twitter:140文字以内(半角の場合は280文字)
一方Twitterでは、140文字以内のためちょうど文字数が終わります。
現在は、半角文字であれば280文字まで入れることができますが、今後は文字数が増えていくのか、または少ない文字数を貫き続けるのかTwitterの戦略方針が気になりますね。
ThreadsはTwitterと被る!という口コミも多いですが、筆者が実際にThreadsとTwitterで同じ投稿をして感じたのは、140文字と500文字は単純計算で3.5倍違うためコンテンツの内容は全く異なるということでした。
Twitterは今後機能アップデートとして、140文字以上入力できる設定を検討してる情報もありますが、いずれにせよ「文字数制限」は好みが分かれそうです。
投稿は写真を添付し投稿できるのですが、写真を添付できる最大数にも違いがあります。
Threads:最大10枚まで
Threadsの写真投稿数は最大10枚まで写真の添付が可能です。Threadsの特徴として、画像や動画を主体としたInstagramとの連携機能があることから、テキストだけでなく画像も存分に使ったコミュニケーションプラットフォームにしていくことが推測できます。
筆者がThreadsのタイムラインを見た感想としても「テキストというより画像がいっぱいある」と感じたのが第一印象でした。
Twitter:最大4枚まで
Twitterの写真投稿数は、最大4枚までとテキスト主体をメインにしている仕様になっています。Twitterのタイムラインもテキストが多い方が読みやすい印象を持ちます。
動画投稿の最大時間数の違いとしては、Threadsが最大5分、Twitterが最大2分となっています。
Threads:5分
動画5分というとYoutubeでも流せるくらいの長尺です。そのため、Youtube動画の連動やInstagram動画との連携も期待できます。
Twitter:2分20秒
Twitterの動画投稿時間は最大2分20秒です。
Twitterで動画を流す人はそこまで多くない印象ですね。
Twitterの約2倍になるThreadsの動画はより長尺であり、Youtubeなどの投稿をそのまま載せることもできそうな仕様になります。
ハッシュタグ機能はThreadsにはなく、Twitterにはあります。
Threads:なし
現時点ではハッシュタグ機能はありません。しかし、今後機能追加されるという公表もでているようですので、おそらくTwitter同等の機能にはなると想定されます。
Twitter:あり
Twitterと言えば「#(ハッシュタグ)」が有名な機能です。しかし、最近では、ハッシュタグがない方がリツイートされやすい、インプレッションがいいなどあるためあまり使われないようになりました。
DM(ダイレクトメッセージ)機能はThreadsにはなく、Twitterにはあります。
Threads:なし
現時点ではダイレクトメッセージ機能はありません。しかし、今後機能追加されるという公表もでているようですので、おそらくTwitter同等の機能にはなると想定されます。
Twitter:あり
TwitterではDM機能があります。DM機能はTwitterプラットフォーム上で問い合わせを受けることができたり優れた機能になるため優位になる可能性があります。
Instagram(インスタグラム)との連携機能は、Threadsを運営するMeta社の商品であるため、Threadsの方が連携強化ができます。
Threads:優位
Threadsではストーリーズ投稿でのシェアができ、ストーリーズからThreadsへの誘導もできます。
更に、フィード投稿もできるため連携がスムーズにできる点が強みです。
Twitter:劣勢
TwitterでもInstagram連携はできますがストーリーへの投稿シェアのみです。
ThreadsをTwitterと比較してわかった強み・弱みをまとめてみました。
これから機能アップデートがあるため、今後の動向をウォッチしTwitterとの差別化を見ていく必要があります。
TwitterをThreadsと比較してわかった強み・弱みをまとめてみました。
Twitterはテキスト側会話アプリとして長い歴史も持つパイオニアであるため、一定のファンは使い続けることが想定されます。
一方でイーロンマスクに買収をされてからは会社の運営者、Twitterの方向性が不安定になり、Twitterに対するロイヤリティを持つファンが少なくなっている傾向からThreadsに移行していく危険性もあります。
結論、既に運用していたSNSの状況やフェーズにより取り組むべき運用方法は異なります。
ここでは、大きく4種類のSNS運用タイプに分けて解説します。
既にInstagram主体で運用していた人は「Threads優先」のアプローチがおすすめです。
理由としては、Instagramをそもそも主体としている人はTwitterが嫌い(相性が合わない)場合が多いからです。Threadsは治安の良いTwitterとも呼ばれており、平和的な会話を求める人に向いていると言えます。
また、InstagramとThreadsはMeta社が運営しており今後も連携強化が期待できるため、同時にフォロワー獲得を効率的にできることも期待できるため、Instagram×Threadsの組み合わせを主としていくことがいいでしょう。
既にTwitter主体で運用していた人は「Twitter優先」のアプローチがおすすめです。
理由としては、既に一定のフォロワーを獲得しTwitterファンもついていることから、Threadsに完全移行してしまうと、せっかく運用してきたTwitterの資産を崩してしまうリスクがあります。
考え方としては、TwitterでコメントをしThreads側に流入される、などで徐々にThreadsファンを増やしていきましょう。
まだTwitterもInstagramも運用していない人は「Threads優先」のアプローチがおすすめです。
理由としてはTwitterのフォロワーを伸ばすためには一定の知識や経験が求められることに加え、既に後発であることから、最近リリースされたThreadsに注力し競合が少ない状態で参入できるからです。
SNSの育成は緻密な企画と継続力が求められるため、競合が多くレッドオーシャンになっているTwitterは新参者向きではないと言えます。
▼企業のThreads運用担当者へ
Threadsの企業アカウントは、企業独自の戦略や運用の準備が必要です。詳しくは別記事の「Threadsの企業アカウントの運用方法」をご覧ください。
Threadsの使い方や登録方法を知らない人は、下記記事をご覧ください。
初心者の方向けにステップごとに解説しています。
企業のSNS運用は戦略やオペレーションの実現性・効率性が非常に重要であり、一定の専門知識や経験を持った人に上流設計を相談し運用体制を構築する方が、最終的にROIが高く効果を得られることが多いです。
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相馬秀幸(そうま ひでゆき)
株式会社SowLab 代表取締役社長
デロイトトーマツコンサルティング合同会社のマネージャーを経てフリーコンサルに独立後、コンサル×マーケティング×デジタルメディア開発スキルを活かし株式会社SowLabを創業。フリーランス検索プラットフォーム「コンサルフリー」を運営。これまでに、経営戦略、新規事業開発、M&A、マーケティング/営業戦略、次世代広告メディア戦略、WEB設計/開発、SEO戦略、生成AI推進など多数のコンサルタントプロジェクトを手掛ける。年間200名以上の企業の事業開発/DX/マーケティング責任者やフリーランスと公私ともに対話する。独自で立ち上げたメディアは過去に5つあり、企画・設計/開発・ライティング・SEO対策・広告宣伝営業・メディア監修などメディアにも精通する。