20代コンサル業界の転職事情【未経験からの成功体験と失敗体験】

20代コンサルティング業界転職市場は、第二新卒枠やポテンシャル採用枠が用意されており30代・40代と比べても求人数も多く未経験でも転職しやすい特徴があります。

雇用動向調査（厚生労働省）の年齢階級別転職入職率によると、生産年齢人口のうち25歳~29歳（20代）の転職入職者率が男性19.1%・女性15.6%と最も多く、20代は30代・40代と比べてそもそも転職がしやすい特徴を持ちます。中でもコンサル業界は一般業界と比べて年収が高いため人気の転職先となっています。

一方で、コンサルティング業界は専門性と転職難易度の高い業界でもあるため、20代かつコンサル未経験者の方は「コンサルタントとはそもそもどういう仕事なの？」「20代未経験でもコンサル転職できるの？」「求められるスキルや経験は何？」などコンサルの働き方のイメージが曖昧であり転職活動に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事ではこのようなお悩みを持つ方向けに、20代コンサル業界への転職体験者や業界を熟知した専門家が「20代未経験のコンサル転職事情と転職で成功する秘訣」を解説します。

20代未経験でもコンサルタント業界に転職できるか？

20代かつコンサルティング業界未経験の方でも転職のチャンスは十分あります。その理由を３つの観点からご紹介します。

20代未経験からコンサル業界への転職難易度

20代未経験からコンサル業界へ転職する難易度は「中程度」です。

理由として、そもそも労働市場において20代という若い年齢は市場価値が入職転職率が最も多い年齢だからです。雇用動向調査（厚生労働省）の年齢階級別転職入職率によると、生産年齢人口のうち25歳~29歳（20代）の転職入職者率が男性19.1%・女性15.6%とで最も多く、特に20代後半世代の転職が活況となります。言い換えると、採用企業側も20代の優秀な人材を確保したい意欲が高いため、例え未経験であっても人材獲得に積極的になるのです。

一方で、多くのコンサルティングファームでは、未経験枠や第二新卒などの20代向けの採用枠を用意しているものの、コンサル業界は「論理的思考力」「問題解決能力」「コミュニケーション能力」など地頭の良さやビジネスの素養の高さが求められるため、一般業界への転職と比べると転職ハードルが高くなります。

コンサル業界への入社が難しい理由

コンサル業界への入社が難しいと言われる理由には、「人気の高い業界であり求職者が多い」「求められるスキルや経験が一般業界より高い」「日系企業と比べると採用枠が少ない」などが挙げられます。

東洋経済が発表する入社が難しい有名企業ランキングによると、上位にマッキンゼー・ボストンコンサルティングなどの戦略コンサルティングファームや、EY・デロイト・PwCなどのBIG4系ファームが名を連ねており、コンサル業界への入社が難しいことがわかります。

20代のコンサル業界への主な転職理由

20代未経験者にとって転職難易度の高いコンサル業界ではありますが、コンサル業界に転職したいと思う転職理由の例を見てみましょう。

特に、伝統的な日本企業（JTC – Japanese Traditional Company – )で働く20代の方は、短期間で高いスキルを身につけられる点や若いうちから高年収を得られる点で魅力を感じる方も多くいます。

20代未経験のコンサル転職事情をご紹介しましたが、転職難易度は中レベルであり決して簡単な転職市場ではありませんが、20代あれば若さを生かしながら未経験でも十分に挑戦できることがわかります。

ここからは、20代のコンサルティング業界に興味がある方向けに「20代のコンサルタントの基礎知識」を紹介していきます。

20代コンサルタントの仕事とは

20代のコンサルタントの仕事は、主に調査・情報収集・分析・情報加工・資料取り纏め・会議運営を行い「プロジェクトワークの下支え」の役割と責任を担います。特に、未経験からスタートする場合は、プロジェクトの基礎業務を担当しながら、徐々にコンサルタントとしてのスキルを身につけていきます。

20代コンサルタントの仕事の種類

20代のコンサルタントの種類としては、経営コンサルタント・戦略コンサルタント・ITコンサルタントなど数十種類の職種が存在します。

ここでは、20代で人気の職種として「経営コンサルタント」「戦略コンサルタント」「ITコンサルタント」の職種別の仕事内容をご紹介します。

20代経営コンサルタントの仕事内容

20代の経営コンサルタントの仕事は、企業の経営課題に対し経営戦略や経営効率化のための業務・IT改革を支援します。経営全般の知識が求められるため、入社前に簿記知識や業界知見を身につけることがおすすめです。

20代戦略コンサルタントの仕事内容

20代戦略コンサルタントの仕事は、企業の中長期的な経営戦略に対し問題提起や解決案を提案します。若い年齢でもクライアントのCxOや部長クラスを相手にすることも多く、高度なコミュニケーション能力や深いクライアントの業界知見が求められます。

20代ITコンサルタントの仕事内容

20代ITコンサルタントの仕事は、ITやデジタルを活用しシステムアーキテクチャ設計やITロードマック策定、ツール評価、要件定義・設計/開発・テスト・運用保守など、システム導入における支援を行います。20代の場合は、細かな作業をすることが多く、データ収集・分析、クライアントのヒアリングなどを担当することが多くあります。

20代コンサルタントの平均年収

20代コンサルタントはアナリストやアソシエイト職に該当することが多く、平均年収は500~700万円となります。20代後半になると、コンサルタントやマネージャーランクもあるため年収1000万円を超えてきます。

20代コンサルタントの役職別キャリアパス

20代のコンサルタントのキャリアパスとして、入社スタート時点は「アナリスト・アソシエイト」から始め、その後「コンサルタント・シニアアソシエイト」「マネージャー・シニアマネージャー」「ディレクター・パートナー」へと役職をステップアップしていきます。

20代コンサルタントに求められるスキルと経験

20代コンサルタントに求められるスキルや経験を紹介します。昨今では経済産業省のリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業への取組や助成金制度を整備しているなど、スキル習得はビジネスマンとして必要不可欠な学びになります。

20代コンサルタント転職におすすめな資格

MBA（経営学修士）

MBA（経営学修士）とは、Master of Business Administrationの略称でグローバルなビジネス環境で活躍するための経営学の理論と実践を学ぶプログラムです。日本国内外の多くの大学やビジネススクールで提供されており、海外のMBAは高い語学力が必要となり難関とされています。

コンサル業界にはMBA取得は非常に多く、MBAを取得することで、戦略的思考、リーダーシップ、財務管理のスキルを身につけることができ、コンサルタントとして活躍する上で非常に価値のある能力とされています。

ITツール系資格（SAP・Oracle・Salesforce）

ITツール系資格は下記のような様々な種類があります。

• ITストラテジスト
• プロジェクトマネージャー
• SAP認定資格
• PMP（Project Management Professional）
• CIA(公認内部監査人)・CISA(公認情報システム監査人)
• CISSP

例えば、SAP認定資格は、SAP社によって提供されるERPシステム「SAP」の専門知識を証明する国際資格です。SAPのウェブサイト（SAP Training and Certification Shop）で詳細情報が公開されています。この資格を持つことで、SAPシステムの導入、カスタマイズ、運用に関する高度な知識とスキルを持つことを証明でき、SAP導入企業からの需要が高いです。

英語・語学力（TOEFL・TOEIC・英検）

英語能力はコンサルタントとして活躍するために必要なスキルです。代表的なものにTOEFL・TOEIC・英検があります。

TOEFL（Test of English as a Foreign Language）は、英語圏の国での大学進学や職場でのコミュニケーション能力を測るテストです。Educational Testing Service（ETS）によって提供され、TOEFLスコアは、世界中の多くの企業や教育機関において、英語能力の国際的な基準として認められています。

TOEIC（Test of English for International Communication）は、国際的なビジネス環境における英語コミュニケーション能力を測るテストです。ETSによっても管理されており、TOEICスコアは世界中の企業において、社員の英語コミュニケーション能力の証明として広く利用されています。

20代でコンサル業界に転職するメリットとやりがい【成功体験】

20代でコンサル業界に転職するデメリットと注意点【失敗体験】

20代未経験からコンサル業界へ転職を成功させる秘訣

20代未経験からコンサル業界への転職を成功させる方法と秘訣を紹介します。

20代の転職先におすすめなコンサルティングファーム

20代のコンサル転職で人気の転職先となるコンサルティングファームを一覧形式で紹介します。

コンサルティングファーム（コンサル会社）には、戦略系・BIG4系・総合系・シンクタンク系・IT系・FAS系・組織人事系など様々な会社が存在するため、自分がどの会社で働きたいかそれぞれの特徴を抑えておくことも大切です。

20代におすすめなコンサル業界に強い転職エージェント・転職サイト

20代でコンサルタント転職を目指す方は、コンサル業界に特化した下記の転職エージェント・転職サイトの利用がおすすめです。

MyVision（マイビジョン）

アクシスコンサルティング

20代未経験のコンサル転職に関連するよくある質問

20代未経験のコンサルタント転職に関連するよくある質問を紹介します。

まとめ

最後にまとめです。

20代未経験でもコンサルティング業界に転職することは十分に可能であり、第二新卒枠やポテンシャル採用枠も多く未経験でも転職しやすい特徴があることがわかりました。一方でコンサル転職は難易度も高いため、仕事の働き方や年収事情、役職別のキャリアパスなど20代ならではの情報収集をしっかり行い対策をしていくことが大切です。